2016年10月03日

レーガン訴訟の最新経過報告

 米海軍横須賀基地に現在配備されている原子力空母レーガンは、2011年にトモダチ作戦に参加して、福島原発事故の風下で大量の放射能を浴び、原告代理人によると7名が死亡し、4百人以上の乗組員が深刻な病気となって、米国裁判所で東電に損害賠償裁判をしています。

 この裁判は東電が米国裁判所で審理すべきでないと主張しているのに対して、昨年6月11日に、サンディエゴの米国南カリフォルニア連邦地方裁判所で、米国裁判所での審理を認める命令が出されました。

 しかし、これに対して東電が、ロス郊外のパサディナの連邦高等裁判所に中間抗告をしており、その争点での口頭弁論が、9月1日午前9時30分に、ロス郊外のパサディナの米国連邦高等裁判所で開かれました。

 それに続いて、パサディナの連邦高等裁判所は9月26日に、米国務省に、米国裁判所で審理すべきかについての利害関係陳述書を、2月以内に提出するよう、求める命令を出しました。

 これに先立って、日本政府が、米国の弁護士を通じて、2月3日に連邦高等裁判所に、福島原発事故の公正平等な包括的紛争解決システムが日本では整備されており、米国裁判所で別の基準での裁判がなされると、このシステムが崩されるから、日本の裁判所でなされるべきであるという内容の、地裁判決の破棄を求める、利害関係人弁論趣意書を提出していたのです。

 しかし本来、どこの国の裁判所で救済を求めるかについては、被害者の選択権があるはずであり、トモダチ作戦に参加して被曝して、そのまま船に乗って帰国した後に発病し、医療費も支払えないような多数の米兵に、日本での裁判を起こせというのは、被害者にあまりに酷であり、東京電力に肩入れした不公正な内容ではないでしょうか。

 米国務省が、トモダチ作戦に参加して被曝した米兵に対して、どのような利害関係陳述書を出すか、それを受けて連邦高等裁判所が、この米国裁判所での審理が始まるかについて、いかなる判断を下すかが、大いに注目されます。
posted by BlogMaster at 02:25| Comment(0) | ご報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする